Au 原子番号=79
金 Gold

最も歴史ある貴金属の代表格
金は最も歴史ある貴金属であり、有史以前より、その豊かな色調と希少性から宝飾品や通貨として用いられてきました。
現代においても、宝飾品や資産保全・投資用の地金が需要の多くを占めています。現物資産である金は世界中で取り引きされ、世界情勢と密接に関わりながら価格が変動します。世界各国の中央銀行も外貨準備資産として金を保有しており、国際的にも重要な役割を担っています。
物理的・化学的特性にも優れる金は、工業分野でも広く使われます。化学的に安定していて腐食に強く、熱伝導率や電気伝導率も高いため、特に信頼性が求められる電気・電子部品などに使用されることが多くあります。また、展延性が高いことから極細線に加工でき、ICチップのような精密・微小な部品の材料にも向いています。
歯科分野では純金や金合金が歯科治療用に用いられるほか、医療分野では金ナノコロイド粒子が医薬品などにも応用されています。
基礎物性値
比重(g/cm3) | 19.3 |
融点(℃) | 1064.4 |
沸点(℃) | 2856 |
色、結晶構造 | 黄金金属、立方 |
熱伝導率(Wm⁻¹K⁻¹) | 315.5 |
平均比熱(Jkg⁻¹K⁻¹) | 130 |
電気抵抗率(nΩcm) | 2.2 |
電気抵抗率の温度係数(10⁻³K⁻¹) | 4 |
線膨張係数(10⁻⁶K⁻¹) | 14.1 |
ヤング率E(GPa) | 78 |
ずれ弾性率G(GPa) | 27 |
体積弾性率K(GPa) | 234 |
ポアソン比ν | 0.44 |
- ※参照する文献により、数値が多少異なることがあります。
- ※当社がお客様にご提供する技術資料などに記載する数値は、上記と異なることがあります。
合金データ
組成 | 密度(g/cm3) | 硬さ(HV) | 融点(℃) | 電気伝導(IACS%) |
---|---|---|---|---|
90%AuAg | 17.8 | 30 | 1055 | 25 |
69%Au25%Ag6%Pt | 16.2 | 60 | 1100 | 11 |
95%AuPd | 18.7 | 52 | 1080 | 30 |
- ※掲載するデータは、当社のこれまでの取扱実績をもとに作成しています。現在は取り扱いがないものも含まれることがあります。